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ISEKAI(伊勢流陰陽五行学)連載記事

<陰>の時代、21世紀を生きる

<陰>の時代、21世紀を生きる

2001年、日本に内閣総理大臣・小泉純一郎が誕生した。まさに21世紀に入った途端の出来事である。20世紀では彼は「奇人・変人」つまり亜流、異端者と言われてきたのだが、時代が変わるなり、日本の主流、正統派に躍り出たのだ。たったこのことが、中国の古典、 陰陽五行哲学から見ると、時代の大きな変化を象徴していると言えよう。


その陰陽五行哲学とは、世の中の事象がすべてそれだけで独立してあるのではなく、陰と陽という対立した形で世界が出来上がっているという原理である。さらに「陽極まれば陰兆す、陰極まれば陽兆す」という重要な指摘をしている。陽が行くところまで行き、最大限まで来てしまうと今度は陰がどんどん強くなり陽が衰えるということである。


19世紀から20世紀は、実は「陽」の時代であった。「陽」とは、成長、発展、開発、拡張拡大、男性、西洋であり、心より物、夢より現実、個人より組織、質より量の作用が強く働く状態のことである。20世紀が終わろうとする10年前頃から日本経済はバブル崩壊となり、2000年にはもうそれまでの陽の勢いが無力となり、「陰」の作用が強くなる時代が到来し、現在はそれがどんどん伸びている時なのである。


21世紀はまさしく「陰」の時代である。「陰」とは、成熟、収縮、内部充実、女性、東洋 であり、物より心、組織より個人個性、現実より夢、量より質が重視される。現在は物が 溢れまくっており、もう物は要らない、それより心の充実を求める。経済の成長、発展は なく、非成長、成熟のの時代なのである。政治家や財界人はその立場上、成長を唱えるが それはもう期待できない。20世紀では個性を殺し、情愛理念を殺し、いかに組織に適合 するかが重要であったが、今世紀は逆に個性、情愛が重視される。また、以前は男性主導 の社会であったものが、今は女性主導社会になっている。さらに、以前は活動的で体力や 気力にあふれた青壮年が社会を主導していたが、今は体力、気力は劣るが、落ち着きがあり、 分別のある熟年老年が世の大半を占めるようになっている。そして、以前では土地持ちが 長者番付の上位を占めていたものが、今は消えて、ITやノウハウや株といった物以外の 価値をもっている者が上位である。世界を見れば、以前は欧米(西洋)の勢いが強かった のだが、今やアジア(東洋)の勢いが強い。21世紀における健全なマーケットというの はアジアだけである。キリスト教は衰退する一方でイスラム教が強くなっている。画一的 な大量生産、大量宣伝、大量販売はもはやない。個人の心重視の時代であるから、好みは みな違う。だから製品にも個別の好みに合う、快適な雰囲気、愛、夢などが漂っていなければならない。強かった者が弱くなり、弱かったものが強くなる。見えるものの価値は下がり 見えないものの価値があがる。有益が無益となり、無意味が意味を持つことなっている。


このように、21世紀という時代は、それまでとは全く異質な、価値観の全く違う時代な のである。まさに、内閣総理大臣・小泉純一郎はこのような時に誕生し、新時代の要求するものをよく理解した発言、行動をしていた。だから、時代から支持され、国民からも支持されたのだ。日本の歴史上、あのような形で総理大臣になれた例は一つもない。時代を掴めない人はしなくてよい苦労をせねばならなくなるのである。果たして彼を引き継いだ安部晋三総理は時代とマッチしているのかどうか。次は安部総理の今と今後について解説しよう。

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