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ISEKAI(伊勢流陰陽五行学)連載記事

「たんたん」の引き寄せ術

「たんたん」の引き寄せ術

2009年の8月初旬の暑苦しい日々が続いていたある日、一泊二日で岩手県雫石町に出かけ、「たんたん」神社を訪れた。その帰りにお尋ねしたのが「NPO法人・風土工学デザイン研究所」そこで、竹林征三博士と衝撃的な出会いをしてしまったのです。


行きの新幹線が岩手県に入ったころ、窓には大きな真っ白い雲たちが青空を「そこ退け、そこ退け」と言わんばかりに、いろいろな姿で一面に踊っていた。「雲たちが私を歓迎してくれているのだ。これは、ひょっとすると思わぬドラマが待ち受けているのかも。それにしても大きな雲たちだ、のびのびしている、喜んでいる」と胸が時めいた。そのドラマは雫石「たんたん」神社が作ってくれたのです。


雫石「たんたん」神社に来てしまった。「変な名前の神社だな」と妙に好奇心がそそられてやってきたのだ。しかしそこは、もはや社ではなく、薄汚れた単なる小さな小屋であった。蜘蛛の巣が壁面にいっぱい、汚い食器、古い酒瓶、「これが神社か」とがっかりしながら、小屋の周りを歩き始めると、意外にもきれいな小川があり、そのそばに大木がそびえていた。その大木の中で、上から水が「ポトン、ポトン」と滴っていた。「ああ、これは面白い、美しい」と印象が一変した。あらためて、周囲全体を見直すと、これまで一度も経験したことのない強い感動が沸いてきた。この空気、この水、この小川、この大木に囲まれた汚い小屋が気高い存在に変化していた。2時間もこの空間に浸っていたのです。


私の感動、好奇心はもう止まらない。「どうして『たんたん神社』というのだろう。どういう存在なのだろう。あの独特な気配は何なのだろう」帰りの新幹線に乗る前に、雫石観光協会を訪ねた。「たんたん神社に関するあらゆる資料を見せてほしい」「これです、でもお売りすることはできません」それは、NPO法人風土工学デザイン研究所発行『雫石あねっこ物語』という絵本」だった。「この絵本は面白い、すごい。どこで入手できるのですか」「ここです、ぼくから連絡しておきます」新幹線で東京駅に着くなり、まっしぐらに神田橋近くのビルにあるその発行元に飛び込んでいった。「『雫石あねっこ物語』という絵本を下さい」

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そこにはノーベル賞のシュバイツァー博士と作曲家のドボルザークを足して二で割ったような紳士がいた。それが「竹林征三」博士だったのだ。帰ろうとしたら「ちょっとお待ちくだい。少しお話しをしましょう」名刺交換をしながら、応接室のソファーに座った。


「たんたん神社のことは私が一番よく知っています。また、この絵本は私が作ったものなのです。雫石観光協会から連絡を受けた時、これらに強い関心を示す人というのは、一体 どんな人なのか、会ってみたいと俄然興味を覚えたのです」「先生は工学博士で、ダム博士と呼ばれた方なのですね。『風土工学デザイン研究所』という名称も実にユニークです。 超理科系の人がこのように感性を重視されているところがすごいと思います」といったやりとりの後、 1・私は正反対の陰陽五行の研究家であるのだが、竹林博士も地質調査を進めるうちに陰陽五行哲学を知り、そのオーソリティである津田塾大学の吉野裕子先生に弟子入りしたことがある。 2・私が「時」というものが、人間の心理、生理、さらには習性、人生にいかに深く関わっているのか、を主として研究している。一方、竹林先生は地質、地形がその地域の   人間の心理、生理、習性、人生にいかに深く関わっているのか、を究めている。 3・つまり私は「天」を、竹林先生は「地」を知る。それが出会った、いわば天地一体   となった訳である。天は陽、地は陰、別なもののようで同じようなものでもある。 4・竹林博士は「調査をするうちに「風土記」を知り、「民話」を知り、その発想や思考 が陰陽五行から出ていることが分かったのだ」と言う。さらに「ふるさとの『かたち』は『かたる』のである」これは竹林先生の名著「県の輪郭は風土を語る」を読めばよくわかる。 など、いろいろな話ではずんだのです。


東洋思想の第一人者、安岡正篤氏は言う「一流の科学者であるか、そうでないかは感性が 磨かれている、あるいは発揮できているかどうかで決まる。真実、真相にたどり着くには 論理追及、徹底調査研究の末、発揮される「感性」が不可欠なのだと。竹林征三博士には その感性が、もうすでに磨かれていたのです。天を知り、地を知り、その中に生きている 人を知っているのです。

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竹林征三博士と思いがけない出会いができたのは、あの「たんたん」神社のお陰なのだ。 「たんたん」神社が引き寄せの術を使ってくれたのだ。私がどうしても風土工学デザイン研究所に行きたいと思った時、竹林先生も私に会ってみたいとその時思ったのだ。実に絶妙な「時」「間合い」である。しかも会ってみると二人は陰陽五行で結ばれていたことがわかった。しかも、波長、呼吸がぴったりで、話もどんどん展開していった。私の人生にとって、最大の1ページを飾る出会いでした。


それにしても、天は粋な計らいをしてくれたものです。「たんたん」神社に引き寄せの術を使わせて、全く知らなかった風土工学の巨匠、竹林征三博士に出会わせてくれるとは。

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